外反母趾

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原因と病態

様々なことが言われますが、残念ながら外反母趾についてまだデータ上ではっきりした原因などはわかっていません。
外反母趾診療ガイドライン2022では治療として、軽症から中等症に対する外反母趾に運動療法と装具療法を弱い推奨(推奨度2)、軽症から中等症に対する外反母趾に手術療法を強い推奨(推奨度1)としています。

根本的な解決策は手術になりますので、痛みや進行具合を見て、適切な時期には医師と相談するべきと考えます。

一般にレントゲンで右図のHV角(第一中足骨と第一基節骨のなす角度)により診断され、20~30度が軽症、30~40度が中等度、40度以上が重症といわれます。

外反母趾についてデータ上完全にわかっていることは少ないようですが、統計上や考えられること、自分の主観として以下に書きます。

考えられる原因

女性に多い、遺伝的要素がある、加齢により進行する、足に合わない靴やハイヒール(荷重が前足部に多くなるため)で発症率が増加、子供でもある、裸足で過ごす時間が減ることによる足筋力の弱化、関節弛緩性、足趾の長さ(拇趾が第二趾より長い)、などがあります。


また、膠原病や代謝性疾患による二次的なものもあり、後脛骨筋の機能不全や偏平足が関与しているともいわれます。

痛む部位

拇趾の内側に突出した部分:関節症、滑液包炎の痛み、拇趾に向かう神経圧迫による痛みやしびれ

拇趾~第5趾中足基節関節足底部、胼胝(タコ):開帳足(足のアーチがつぶれて足幅が広い)による中足骨頭の圧迫や拇趾が蹴り出せない分足の外側部分に負担がかかることによります。

骨、関節、筋肉の状態

第一中足骨の内反、拇趾の外反と回内、拇趾中足指節関節の内方突出、内側アーチ低下、開帳足(前足部が幅広、横アーチの低下)、種子骨の外側変位、踵骨の外反、などみられることがあります。

関節

距腿関節(腓骨の動き含む)、距骨化関節、ショパール関節、リスフラン関節、足趾の関節の可動域制限やアライメント異常などみられることが多いようです。

筋肉の状態

足部内在筋と足底筋膜の外側変位、拇趾内転筋短縮位、拇趾外転筋と短拇趾屈筋の筋力低下、などが言われています。

対策と治療

ハイヒールや先の細い靴を履かない、踵のしっかりした靴を履く、中足指節関節でしっかり曲がる靴を履く、裸足で過ごす、アーチを補助するためのインソールを入れる、足のモビライゼーションや運動療法を行う、等が考えられます。

拇趾や足底筋のバランスをとるための運動療法で、ホーマン体操、タオルギャザーやショートフットエクササイズ(拇趾と踵の骨を近づけるようにしてアーチを引き上げる)拇趾や小趾の筋肉強化などがよく行われますが、進行度や、やり方によって逆効果になる方も多いようですので専門家の指導のもとで行うなどの注意が必要です。


軽症例ではエクササイズを正しく行うとHV角の改善も認められています。

進行すると巻き爪や、上行性運動連鎖による足関節、膝や股関節、腰部への負担や疲労の増加が考えられますのでそちらもケアが必要です。

装具については軽症から中等度の外反母趾に対しては除痛効果があるようですが、装具を外した時の外反母趾の角度に改善は見られるかどうかはどちらとも言えないようです。

外反母趾の鍼灸整体施術

痛みが出ている部位の鎮痛のため、トリガーポイントを狙った施術を行います。

母趾や上記に挙げた関節、筋肉のモビライゼーションやマニュピレーションを行うことで患部への負担軽減が期待できます。

体幹や股関節の調整も必要に応じて行います。

足部や下腿の筋群に正しく運動療法を行うことで外反母趾の進行を予防します。

インソールを作ってもらったけどなんだか合わない、という方のために小さなパッドを入れる微調整を行うこともあります。

営業案内

営業時間
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